クラッシュくんが、PlayStation®4にやってきた! 好評発売中の『クラッシュ・バンディクー ブッとび3段もり!』は、『クラッシュ・バンディクー』『クラッシュ・バンディクー2 ~コルテックスの逆襲!~』『クラッシュ・バンディクー3 ~ブッとび!世界一周~』をPS4®向けにリマスターして1本に収めたお得なタイトル。クラッシュの妹ココでゲームをプレイできたり、タイムアタックが導入されたりとお楽しみが追加され、さらに楽しく、さらに遊びやすく生まれ変わっている。
※『クラッシュ・バンディクー』は海外版『CRASH BANDICOOT』、『クラッシュ・バンディクー2 ~コルテックスの逆襲!~ 』は海外版『CRASH BANDICOOT 2 CORTEX STRIKES BACK』、『クラッシュ・バンディクー3 ~ブッとび!世界一周~ 』は海外版『CRASH BANDICOOT 3 WARPED』をもとにリマスターされております。
※日本で発売されたPlayStation®版『クラッシュ・バンディクー』『クラッシュ・バンディクー2 ~コルテックスの逆襲!~ 』『クラッシュ・バンディクー3 ~ブッとび!世界一周~ 』に収録されていた一部音源やゲーム内表現は収録されておりません。
そもそも「クラッシュ・バンディクー」シリーズが誕生したのは、1996年のこと。その完成度の高さから初代PlayStation®を代表するアクションゲームへと成長し、クラッシュくんはたちまち子どもたちのヒーローに!
特集第3回では、当時の「クラッシュ」フィーバーを知るプロデューサー&宣伝担当が、今だから話せる秘話をぶっちゃけてくれた。20年前を知る人も知らない人も、PS4®リマスター版をプレイするのがさらに楽しくなるはず!
当時を知るプロデューサー&宣伝担当が語る! 「クラッシュ・バンディクー」9つの秘話
1996年に誕生し、瞬く間にミリオンセラーを達成した「クラッシュ・バンディクー」シリーズ。クラッシュくんが「クラッシュ・ダンス」を披露するテレビCM、小学館「コロコロコミック」の連載コミックなどで子どもを中心に人気が広がり、いつしかクラッシュくんはPlayStation®の顔とも言えるキャラクターに。今でもあのCMソング「クラッシュ万事休す」をそらで歌える人も多いだろう。
当時国内版のプロデューサーを務めていたのが、現在ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE) ワールドワイド・スタジオ プレジデントの吉田修平。そして、新入社員としてあのユニークなCMや広告を担当していたのが、現在SIEJA マーケティング部担当部長を務める須貝正剛だ。あの頃の熱気を今によみがえらせるべく、ふたりに当時の思い出を語ってもらった。
20年前を思い出しながら、クラッシュ・ダンスのポーズをとる吉田修平(左)と須貝正剛(右)。須貝のポーズがキレキレな理由は……!?
①当時のプロデューサー抜擢の理由は「英語がしゃべれたから」!?
須貝:僕は1997年入社なので、『クラッシュ・バンディクー』誕生には立ち会っていないんです。『1』の発売当時のことを教えてもらえますか?
吉田:『クラッシュ・バンディクー』は、当時今とは異なる開発会社にいたマーク・サーニー(ゲームクリエイター。PS4®のリードシステムアーキテクト)が、ノーティードッグ(ゲーム制作会社。「アンチャーテッド」シリーズなどの制作で知られる現SIE WWS傘下のスタジオ)と一緒に作ったんだよね。ノーティードッグは、当時まだスタッフが2人しかいなかったんじゃないかな。「どこにもないアクションゲーム」を作ろうと考え、性能の高いPlayStation®で開発を始めたそうです。当時のPlayStation®は、まだプラットフォームの顔になるようなアクションゲームがなかったから、それを狙っていたみたいですね。そこで考えたのが、奥スクロールアクション。2Dのアクション性を踏襲しつつ、3Dのグラフィックを活かした全く新しいゲームを作ったんです。それを見た当時のソニー・コンピュータエンタテインメントアメリカ(SCEA)が「これはすごい!」と目をつけて、販売することになりました。
PlayStation®版『クラッシュ・バンディクー』
須貝:そして全世界で発売されることになったんですね。吉田さんが国内版のプロデューサーに選ばれたのはなぜですか?
吉田:当時、私は日本でサードパーティの窓口をしていたんです。それがある日突然呼び出されて、「ゲームのプロデュースやらない?」って。なぜかと言うと、当時は社内に英語を話せるプロデューサーがいなかったんですね。「吉田は英語をしゃべれるからアイツにやらせてみよう」と、私に白羽の矢が立てられたようです(笑)。私が英語を話せず、『クラッシュ・バンディクー』を担当していなければ、ゲーム制作の仕事に就いていなかったかもしれません。私にとって『クラッシュ・バンディクー』は、最初のプロデュースタイトルであり、その後のキャリアに結び付くきっかけとなったタイトルなんです。
須貝:しかも、それがいきなり大ヒットしましたからね。
吉田:運が良いんでしょうね。しかも『クラッシュ・バンディクー』の次にプロデュースしたのが『グランツーリスモ』。こんなに運の良い人間はいないってぐらい強運でしょ(笑)?
②わずか3ヵ月で日本向けにアレンジ!
吉田:当時は「海外製ゲーム(洋ゲー)ってグラフィックはキレイだけど、難しいし作りが粗いよね」と言われていた時代。そこで『クラッシュ・バンディクー』は、”洋ゲー”ではなく”和ゲー”として売り出すことにしました。でも、海外版をそのまま発売しても、アメコミみたいなキャラクター、難しすぎるゲームシステムで日本のユーザーには受け入れられにくい。そこで国内版は海外版より3ヵ月発売を遅らせて、アメコミみたいなキャラクターを日本風のデザインにしたり、チュートリアルを入れて親切にしたりしました。
須貝:普通はそこまでやりませんよね。
吉田:ゲームに手を加えるのは大変だし、苦労しても売り上げにはなかなかつながらないですからね。でも、『クラッシュ・バンディクー』を全世界でヒットさせたいという我々の思いを、ノーティードッグとマーク・サーニーが汲んでくれたんです。彼らは日本製ゲームをプレイして育ったので、日本のゲームに対してリスペクトがあり、日本でゲームを売ることに野心とロマンを感じていました。だからこそ、日本のスタッフの要望に応えてくれたんです。そのため『1』には、アクアクがチュートリアルの役割を果たしたり、セーブポイントが多かったり、国内版だけの仕様がいろいろと入っているんですよね。
須貝:その甲斐あって、日本でも大ヒットしたんですね。
吉田:でも、日本でヒットするかは未知数でした。そこで、とにかく遊んでもらおうと体験版を配ったんです。最初のボスまで遊べる、ボリュームたっぷりの体験版を10万枚も配りましたからね。10万枚売れればヒットと言われていた時代に、無料で10万枚配っちゃった(笑)。子どもたちがたくさんいる遊園地に行って、手渡ししたのを覚えています。それもあって、日本でヒットした時にはうれしかったですね。
当時の広告グラフィックをファイリングした貴重な資料。
③クラッシュくんと一体になっていた人が……ここにいた!
須貝:僕が加わったのは『2』からですが、『1』の発売当時から子どもファンを増やそうと宣伝活動をしてきたと聞いています。「子どもの人気を得るには、テーマ曲と踊りだ」ということで、「クラッシュ万事休す」というテーマソングも生まれたんですよね。ムーンライダーズの岡田徹さんに曲を作ってもらいました。
吉田:『1』のCM用に15秒のサビだけ作ってもらって、その後1曲フルで作ってもらったんだよね。
須貝:15秒でも、ものすごくインパクトがありましたよね。『2』ではフルバージョンになり、踊りもつけました。イベントでは、みんなでダンスを踊りましたね。僕は入社してから500本以上CMやプロモーションビデオを作っていますが、最初に作ったのが「クラッシュ・ダンス」の教則ビデオ(笑)。子どもたちに振り付けを覚えてもらい、学校で流行らせようと思って作ったビデオです。
吉田:あー、あったあった!
須貝:ラジオ体操みたいなノリで、先生が1小節ごとに「右にこう」「左にこう」ってお手本を見せるんです。クラッシュくんとレオタードのダンサー、ピアノを弾く先生もいるシュールな映像でした。企画、構成、演出、出演すべて僕がやりました(笑)。
吉田:え、出演も?
須貝:実は入社したての最初の1年くらい、ずっとクラッシュくんの中身…ではなくて、心身ともにクラッシュくんと一体になっていたんです(笑)。
吉田:そうなんだ!
須貝:当時は20代ですから、動きもキレキレでしたね……(しみじみ)。
④宣伝チームは全員「クラッシュ・ダンス」必修だった!
須貝:当時は10人くらいで宣伝チームを組んでいましたが、チームに入るには「クラッシュ・ダンス」を踊れることが条件でした(笑)。ステージイベントでも、外部のダンサーに踊ってもらうのではなく全部社員が踊っていましたから。みんなで衣装を作ってダンスを覚えて、クラッシュくんと一緒に踊って。年末に新作が発売されるので、毎年冬になると全国を回って各地のステージで踊りましたね(笑)。
吉田:子どもは反応が良いので、やりがいがありますよね。
須貝:そうなんです。大人はシャイなので、コール&レスポンスをやろうにも「お、おう……」みたいな感じですよね(笑)。でも子どもたちに「ステージ上がりたい人!」と聞くと、全員が前のめりで「はーい!」と手を挙げる。反応が大きいので、すごく楽しかったです。
吉田:今はSNSで反応がわかるけれど、当時はなかなかユーザーさんの声も伝わってこなかったからね。
須貝:だからこそ、イベントが重要でした。子どもたちの熱狂を目の当たりにすると、「ああ、CMの効果があったんだ」と実感できましたから。
吉田:当時は、たくさんCMを放送していたよね。PlayStation®のCMを見ない日はないぐらい。
須貝:しかも「クラッシュ・バンディクー」は名作CMが多いんですよ。全部印象に残ってます。
吉田:クラッシュくんが転校してくるCM、あったよね。クラッシュくんが大きすぎて、ほかの生徒に「先生、前が見えません!」って言われるの。
須貝:ブッとんだCMも多かったですね。
吉田:当時は調子に乗ってたんだよ(笑)。
須貝:60秒CMなのに、一度もゲームの映像が出てこないこともありました(笑)。クラッシュくんというキャラクターを愛してもらうためのCMだったんです。今見ると、さすがにゲームの映像ぐらい入れろよと思いますけど(笑)。でも、それだけ勢いがありましたね。
⑤宣伝担当がモーションアクターに!?
吉田:日本が制作したCMやダンスは、マークやノーティードッグも気に入ってくれたよね。『2』以降ではゲームにも取り入れてくれて。
須貝:操作をせずに放っておくと、クラッシュくんが踊りだすんです。
吉田:そうそう。
須貝:実はあれも、僕の動きなんです。新入社員の頃、上司に呼ばれてモーションキャプチャースタジオに行ったんですよ。スタジオに着いたら、わけもわからないまま上半身裸で「クラッシュ・ダンス」を踊るはめに(笑)。何度となくさんざん踊らされたあげく、最初のダンスが採用されました(笑)。その時のデータがゲームにも使われたんじゃないでしょうか。リマスター版でも踊るクラッシュくんが見られるので、ぜひチェックしてほしいですね。
⑥さらばクラッシュ… 今だから明かせる”移籍”話
吉田:あの頃は忙しかったけど、楽しかったよね。数ヵ月に一度ノーティードッグのオフィスでミーティングをして、日本のプロモーションチームの意見も伝えて。ノーティードッグ、マーク、SIEは、グローバルで強いチームになっていきました。その後マークは当時所属していた会社を辞め、「クラッシュ・バンディクー」もSIEの手を離れることになりました。
須貝:悲しいお別れが……。
吉田:もともと「クラッシュ・バンディクー」は初代PlayStation®に最適化したゲームデザインだったので、PlayStation®2向けに新しいアクションゲームを作ろうと思っていたんですよね。そこで、「クラッシュ・バンディクー」をすっぱり諦める選択をしました。
須貝:悩ましい選択でしたよね。
吉田:IP(知的財産)も大事ですが、クリエイターもとても大事ですからね。その後、ノーティードッグは「ジャック×ダクスター」シリーズ、「アンチャ―テッド」シリーズ、『The Last of Us』などのヒット作を次々に制作しました。現在ではWWSの一員として良い関係が続いています。
須貝:PS4®リマスター版で、ひさびさにクラッシュくんと再会できてうれしいです。
吉田:本当に懐かしいですね。「クラッシュ・バンディクー」がなければ私もゲーム制作の道に進んでいなかっただろうから、感慨深いです。
⑦PS4®リマスター版のパッケージは、日本だけ違う!
須貝:今回のPS4®リマスター版は、パッケージにもこだわっています。やっぱり日本のユーザーが見慣れたクラッシュくんをお届けしたいじゃないですか。キャラクターがユーザーの目にどう映るか考え、日本向けにパッケージイラストを作ってもらいました。
吉田:え、知らなかった! 国内版はパッケージが違うんだ!
国内版パッケージ(左)と北米版パッケージ(右)。国内版のクラッシュくんは表情がかわいらしく、質感もつるっとしている。
須貝:海外版のクラッシュくんを見ても、当時の思い出と結びつきませんよね。そこで、日本の担当者が制作元のアクティビジョンに対して説明して、イラストを差し替えることに。アクティビジョン側もこちらの思いを理解してくれたので、日本のクラッシュくんを忠実に再現してくれました。
吉田:日本のために新たに描きおこしたんだ! すごい! だから違和感がないんだね。
須貝:『1』『2』『3』それぞれのイラストも、新たに描き直してもらいました。
吉田:アクティビジョンジャパンの方が描いてるの?
須貝:いえ、海外の方です。「こういう経緯があり、PlayStation®版では日本風にキャラクターを変えたんだ」と説明して、当時PlayStation®版のイラスト制作に関わっていた方にアドバイスをいただいて。何度もラフをやりとりしてキャラクターデザインを微調整し、色味も当時に合わせてもらいました。ゲームの中身に手を加えることができない分、外側にはこだわりました(笑)。
⑧愛情たっぷりのPS4®リマスター版に感激!
吉田:パッケージだけでなく、今回のPS4®リマスター版はゲームそのものも良くできていますよね。特に『1』は、かつてを知る人がプレイすると不思議な感覚を味わえると思います。
須貝:と言うと?
吉田:海外版をベースにリマスタリングしているので、日本向けにアレンジしたところは取り払われているんです。アクアクのチュートリアルもなくなってるでしょ?
須貝:確かに。
吉田:でも、オリジナル版のままだとセーブできる場所が少ないから、子どもたちは泣いちゃう(笑)。だから海外版をベースにしながらも、遊びやすく改良されているんです。さらに、ココでもプレイできるし、タイムアタックも追加されたでしょ? ディベロッパーのバイカリアス・ビジョンズは、以前他機種で「クラッシュ・バンディクー」を制作した開発会社。それも非常に良くできていたし、今回も「クラッシュ・バンディクー」への愛情が込められているんです。
須貝:ずいぶん遊びやすくなりましたよね。
吉田:今回のPS4®リマスター版は、本当に出来が良いですよ。力の入った、愛情のこもった仕事です。PlayStation®版「クラッシュ・バンディクー」は信じられないほど美しいグラフィックでしたが、PS4®リマスター版も4Kテレビに映える美しさ。ぜひ、みなさんにも堪能してほしいですね。
⑨最後に『1』をプレイするのがおすすめ!
須貝:PS4®リマスター版で、新たに「クラッシュ・バンディクー」をプレイする人も多そうですよね。僕としては、ぜひ親子で遊んでほしいです。当時小学生だった人たちも、もう20代後半から30代ですよね。お子さんがいてもおかしくありません。「父ちゃん、難しいからここクリアしてよ」と、親子で一緒にプレイしてもらえるとうれしいです。当時よりも、遊びやすくなっていますしね。
吉田:特に『1』は、PlayStation®版をリスペクトして再現しつつも、より遊びやすくなるよう工夫しているよね。でも、『2』『3』と比較すると『1』はやっぱり難しい(笑)。
須貝:今プレイしても、本当に難しいですよね。
吉田:ですから『2』と『3』をプレイして、最後に『1』を遊んでほしい(笑)。それに、PlayStation®版でカットされた難関ステージ「あらしのこじょう」がダウンロードコンテンツとして配信されているじゃないですか。『2』『3』で腕を磨いて、最後に『1』の「あらしのこじょう」にチャレンジしてほしいですね。ぜひ、このステージで腕試しをしてください!
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クラッシュ・バンディクー ブッとび3段もり! あらしのこじょう(新しいウィンドウで開く)
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クラッシュ・バンディクー ブッとび3段もり!
・発売元:ソニー・インタラクティブエンタテインメント
・プラットフォーム:PlayStation®4
・ジャンル:アクション
・発売日:好評発売中
・価格:パッケージ版 希望小売価格 4,900円+税
ダウンロード版 販売価格 5,292円(税込)
・プレイ人数:1人
・CERO:A(全年齢対象)
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『クラッシュ・バンディクー ブッとび3段もり!』公式サイトはこちら
© 2017 Activision Publishing, Inc. ACTIVISION, CRASH, CRASH 2, CORTEX STRIKES BACK, CRASH BANDICOOT and WARPED are trademarks of Activision Publishing, Inc.
“CRASH BANDICOOT” is a registered trademark of Universal Interactive Incorporated.
©1996 Universal Interactive Studios, Inc. Source Code;
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