『KH HD2.8 ファイナルチャプタープロローグ』が”III”への架け橋となる【特集第1回／電撃PS】

2017年で誕生15周年を迎えるスクウェア・エニックスのRPG『キングダムハーツ(以下、KH)』。そのシリーズ最新作『KH HD 2.8 ファイナルチャプタープロローグ(以下、KH 2.8)』が、2017年1月12日(木)に発売される。そこに秘められた魅力について、過去の作品を振り返りつつ、シリーズにおける本作の位置付けを電撃PlayStationがひも解いていこう。

ディズニーとスクウェア・エニックスの夢の共演が実現し、2002年3月にPlayStation®2で発売されたRPG『KH』。ディズニーのワールドをめぐる冒険がオリジナルのキャラクターを主人公として描かれるストーリー、アクション要素を盛り込んだ新機軸のゲームシステム、｢ファイナルファンタジー｣シリーズを中心としたゲストキャラクターの出演、そして宇多田ヒカルさんの主題歌などで、発売と同時に注目を集め、日本のみならず、北米や欧州でも大ヒットを記録。シリーズはナンバリングタイトルを根幹として成長を遂げ、作品を重ねるごとにファンを増やしている。

最新作となる『KH 2.8』は、PlayStation®4で発売される初めての｢KH｣シリーズの作品で、『KH 0.2 バースバイスリープ -フラグメンタリーパッセージ-(以下、KH 0.2)』『KH ドリームドロップディスタンス HD(以下、KH DDD)』『KH キーバックカバー(以下、KH χBC)』の3つの作品を、美しいHD画質で収録。しかもその物語は、完成が待たれる最新作『KHIII』につながるということもあって、大きな期待が寄せられる。今回はそのつながりについて解説しよう。

物語を味わいつくすには、ナンバリングタイトル以外にも注目！

現在発売されている｢KH｣シリーズのナンバリングタイトルは『KH』『KHII』のみだが、ほかにも複数のタイトルが登場している。

それらを区分すると、ソラを主人公としてシリーズの主軸となるストーリーが展開する『KH』『KHII』。

ソラが旅立つよりも過去の時代を舞台に、メインのストーリーに影響を及ぼす出来事が描かれる『KH アンチェインドキー』『KH バースバイスリープ』。

『KH』と『KHII』の間の時間軸で、2つの作品をつなぐ出来事が明かされる『KH チェインオブメモリーズ(以下、 KH CoM)』『KH 358/2 Days』。

そして『KHIII』と直接的なつながりを持つ『KH コーデッド』『KH DDD』となる。

つまりソラを主人公に展開している現在のシリーズ”Dark Seeker(闇の探求者)編”の最終章が描かれる『KHIII』を最大限に楽しむには、『KH』『KHII』をプレイしつつ、そこから生まれた複数の作品にも目を向けるのがベストとなる。

幸いなことに、過去に発売された作品は、現在発売中のPlayStation®3版『KH HD 1.5リミックス(以下、KH 1.5)』と『KH HD 2.5リミックス(以下、KH 2.5)』に、HDクオリティの高画質で収録！　さらに2017年3月9日(木)には、この2つの作品をセットにしたPS4®版『KH HD 1.5＋2.5 リミックス』の発売も予定されている。『KH 2.8』と合わせれば、シリーズの全作品をPS4®で楽しむことが可能に！　

『KH 1.5』では最初の冒険と、その裏側で起きていた出来事の真相が明らかに！

『KH 1.5』には、『KH ファイナルミックス(以下、KH FM)』『KH Re:チェインオブメモリーズ(以下、KH Re:CoM)』『KH 358/2 Days』の3つの作品が収録されており、主人公であるソラの最初の冒険と、その裏側で起きていた出来事の真相が明らかになる。

『KH FM』はシリーズの記念すべき1作目『KH』に、セフィロスとのバトルやシークレットムービーなどすべての要素を網羅した完全版といえる作品。デスティニーアイランドで暮らしていたソラがキーブレードを手にし、ドナルドとグーフィーとともに外の世界で冒険を繰り広げていく姿が描かれる。

『KH Re:CoM』は、『KH CoM』をリメイクした作品。忘却の城を舞台に、記憶を操る少女ナミネとの出会いや黒いコートを身に包んだ人物たちの組織、XIII機関との激闘が描かれる。

『KH 1.5』に収録されている『KH 358/2 Days』は、携帯ゲーム機で発売された同名のゲーム作品のストーリー部分をHDフルリメイクシアターとして収録した映像作品。黄昏の街トライライトタウンで目覚めた少年ロクサスを主人公に、XIII機関の活動や14番目のメンバー、シオンとの交流が描かれる。

『KH 2.5』では2度目の大きな冒険と、その前後のエピソードが明かされる！

『KH 2.5』には、『KHII ファイナルミックス(以下、KHII FM)』『KH バースバイスリープファイナルミックス(以下、KH BbS FM)』『KH Re:コーデッド(以下、KH Re:coded)』が収録されていて、ソラが繰り広げる2度目の大きな冒険と、その前後のエピソードが楽しめる。

『KHII FM』は、『KHII』にXIII機関の13人のメンバーや鎧の戦士とのバトルなどすべての要素を追加し、さらにキャラクター、メニュー、フィールドマップなどのテクスチャを高画質化対応に一新した作品。世界を襲う闇を封じ込めるため、闇の扉の向こうに残った王様とリクを捜しに、ソラ、ドナルド、グーフィーの3人は再び冒険に旅立つ。シリーズのもう1人の主人公、ロクサスとの邂逅も大きな見どころに！　

『KH BbS FM』は『KH BbS』をもとに、闇の世界をさまようアクアを操作して突き進むシークレットエピソードや新たな強敵など、すべての要素を網羅した作品。ソラがキーブレードを手にする約10年前の世界を舞台に、優れたキーブレードの使い手｢キーブレードマスター｣を目指して修行に励むテラ、ヴェントゥス、アクアの3人を主人公として物語が展開していく。

『KH 2.5』に収録されている『KH Re:coded』は、携帯ゲーム機で発売された『KH Re:coded』をHDフルリメイクシアターとして収録した映像作品。『KHII』の冒険を記録したジミニーメモに書いた覚えのないメッセージを発見した王様たちは、ジミニーメモをデータ化し、データ世界のソラに謎の解明を依頼する。

『KH 2.8』で『KHIII』につながる最後の架け橋がついに完成！

『KH 2.8』には『KH DDD』『KH 0.2』『KH χBC』の3つの作品が収録されており、”ファイナルチャプタープロローグ”というサブタイトルで表されているとおり、その内容は『KHIII』に直結したものになっている。

『KH 0.2』は『KH BbS』のその後の物語を描いた完全新作ショートエピソードで、闇の世界に落ちたアクアを主人公として物語が展開。

『KH DDD』は『KH 3D[Dream Drop Distance]』のHDリマスター作品で、やがて来る脅威に立ち向かうため、主人公のソラとリクがキーブレードマスター承認試験を受ける姿が描かれる。

『KH χBC』は、現在配信中のスマートフォンアプリ『KH アンチェインドキー』の裏側で起きていた予知者たちの物語を完全新規のHD映像で収録した作品。今後の｢KH｣シリーズにとって重要なショートストーリーが観賞できる。

シリーズに関する知識を深め、各作品に張りめぐらされた伏線や謎をしっかり把握しておけば、『KHIII』でそれらが解明されたとき、より大きな感動と喜びが得られるはず。過去の作品を網羅しているファンの方は『KH 2.8』を、これから｢KH｣シリーズを始めるなら『KH 1.5』『KH 2.5』『KH 2.8』の順番でじっくり楽しんでみよう。

なお次回の特集では、『KH 2.8』に収録されている『KH 0.2』にスポットを当て、登場するキャラクターや最新のバトルシステムについて紹介していくので、お見逃しなく！

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