ソニー・インタラクティブエンタテインメントは現地時間9月7日(水)、アメリカ・ニューヨークでの「PlayStation® Meeting 2016」において、新型「プレイステーション 4」(PS4®)および「プレイステーション 4 Pro」(PS4®Pro)を発表した。
新型PS4®は、現行モデルのCUH-1200シリーズに比べて30%以上の小型化に加え、16%の軽量化、28%の消費電力低減を実現しつつ、従来どおりのパワフルな性能を搭載。29,980円(税別)というお求めやすい価格でもあり、新しくPlayStation®4に触れる方にとって手に取りやすいモデルだ。
一方のPS4®Proは、4K解像度、HDRといった最新の映像技術に対応し、これまで以上に精緻で快適な映像表現を可能とするハイエンドモデルとなっている。
◆小型・軽量化を実現した 新型「プレイステーション 4」(CUH-2000シリーズ)2016年9月より29,980円で発売
◆さらに進化した高品質なPS4®体験を提供する「プレイステーション 4 Pro」(CUH-7000シリーズ)発表
これら2つの新しいPS4®は、「プレイステーション」と「プレイステーション」ユーザーにどのような未来をもたらすのか。ソニー・インタラクティブエンタテインメントの副社長であり、ハードウェア製品全般の開発を統括する伊藤雅康が今後の展望を語った。
ハードウェアのライフサイクルの途中にハイスペックな新型機を発売する意味
――PS4®が発売されてから約3年が経過した今、SIE社長兼グローバルCEOのアンドリュー・ハウスは「ライフサイクルの中間期」という表現をしていました。このタイミングで、新しく2種類のモデルのPS4®を発売するわけですが、今後は「プレイステーション」でどのように遊んでほしいとお考えでしょうか。
今回は、新たなモデルをハードウェアのライフサイクルの途中で出させていただくことになりました。これまでの「プレイステーション」は、それぞれ6〜8年ほど、まったく同じスペックで変わらず販売を続けていましたが、その間にPCなどの性能がどんどん上がっていきました。すると、コアユーザーの方々はライフサイクルの後半に物足りなく感じ、「プレイステーション」からPCゲームへと移行していくという流れになっていたと思います。
その意味でも今回、ハードウェアのライフサイクルの途中で、PS4®Proという一段階ハイスペックなモデルを出すことは、これまでにない新たな試みです。そしてコアなユーザーのみなさんに、「新しいPS4®が出るなら、続けて遊んでいこう」と思っていただけるようにと考えました。
ソニー・インタラクティブエンタテインメント副社長 伊藤雅康
――すでに遊んでいるコアなユーザーが、よりよいPS4®体験を得られるようなブーストをかけるわけですね。一方で、小型・軽量化された新型PS4®も発売します。こちらは、まだPS4®に触れていない方に、新たに購入してほしいというお考えでしょうか。
はい。コンパクトで扱いやすく、お買い求めいただきやすい価格、さらには丸みを帯びたデザインにして、親しみやすい印象も意識しています。ライトユーザーの方が、新たに「プレイステーション」の世界に入ってきて欲しいと願って作りました。
タイトルラインナップも増えるタイミングですので、PS4®Proと新型PS4®、みなさんのお好みに合わせて選んでいただければと思います。
――2つのモデルの魅力を、あらためて教えてください。
重ねてになりますが、PS4®Proはハイスペックで、コアなユーザーに向けて出させていただきました。その意味では、決して期待を裏切らないモデルに仕上がっていると思います。
一方で新型PS4®は、お求めいただきやすい価格にしています。これまで、PS4®の購入に踏み切れなかった方々にも、手に取っていただけるようにできたと思います。
PS4®ProとPS VRがもたらす”新しいゲーム体験”
――PS4®Proの発売と近いタイミングである10月13日(木)には、PlayStation®VRの発売も予定されています。ハイスペックなPCに対応する他のVR機器があるなか、PS4®ProでPS VRを遊ぶことにより、PS VRでよりリッチな体験を提供できるという点はユーザーにとって注目だと思います。
そうですね。VR体験としてはどのPS4®も等しく楽しめますが、さらにPS4®Proでプレイすることによって、映像がよりリッチに、より深く感じられるようになるので、PS4®ProでPS VRを遊ぶメリットになると思います。
――VRのゲームに興味を持つユーザーも、新型PS4®とPS4®Proという選択肢が増えたことはうれしい点ですね。
VRに限ったことではなく、ゲームに興味がある方全般の選択肢を増やしたかったのです。PS VRはベースモデルのPS4®でもお楽しみいただけるものですし、PS4®ProがPS VRを推すための施策というわけではありません。
――ライフサイクルの途中でハイスペックモデルを出すことは、早くから決まっていたことなのでしょうか。
PS4®Proの開発を始めたのは2014年からでした。この当時、4Kテレビが普及しはじめたので、対応したハイスペックなPS4®を出したいと考えていました。そして現在、タイトルラインナップが充実し、PS VRも発売しますので、ホリデーシーズンに向けて一気に出せるのはよかったと思います。
PS4®Proというハイスペックなモデルをライフサイクルの中間期に出したのは初めてのことですし、PS VRも同じ時期に販売することも含めて、すべてはチャレンジだと思っています。ユーザーの方々からどのような反応が起こるか、我々もワクワクしています。PS4®ProとPS VRによってゲームの世界が広がっていくので、ゲーマーの方にとっては”夢の世界”というとオーバーかもしれませんが、たくさんの選択肢でいろいろな遊び方ができるようになっていくと思います。
――ユーザーにとってだけでなく、開発側のモチベーションも上がるのではないでしょうか。
そのとおりです。PS4®Proのコンセプトをデベロッパーのみなさんにお話しした際、クリエイターの方々が興味を持ち、前のめりになって聞いてくれました。実際に開発が始まってからも、これまでできなかった自分の表現したいものが、PS4®Proによって深い表現で出せるようになったと喜んでいただいています。
PS4®Pro向けの開発でモチベーションを高められるようになり、今後もよりよいゲームがたくさん作られていくことにつながると思います。
――それでは最後に、今後の「プレイステーション」に期待するファンに向けて、メッセージをお願いします。
PS4®ProとPS VRによって、ゲームの表現はさまざまな広がりを見せるようになります。今までになかったようなゲーム体験を提供できると思いますので、ぜひそこに期待していただき、手に取ってもらえればと思います。
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