ウイルスのパンデミックにより大打撃を受けた人類と、ウイルスにより変異した生物「キメラ」の戦いが描かれる『クロバラノワルキューレ』。本作の発売まで、電撃PlayStation編集部がその魅力を紹介する特集企画をお送りしていく。第2回となる今回は、キメラウイルスの感染者を見つけ出す「面談」システムの詳細をお届け。さらに、先行プレイからのインプレッションも掲載する!
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前回の特集記事はこちら
注目RPG『クロバラノワルキューレ』!藤島康介&実弥島巧の強力タッグが送る完全新作【特集第1回/電撃PS】
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裏切り者の唯一の特徴。それは嘘
主人公・白峰アサヒを含めたワルキューレ隊の面々はT・C・Sという対キメラ専用兵器を用いてキメラと戦っている。このT・C・Sは適性のないものが使用すると精神に異常をきたすという危険な兵器。そのため、限られた人間にしか貸与されていない。また適性のある人間でも、限度を超えたT・C・Sの使用により人格分裂を引き起こすことがある。
人格分裂を引き起こした人物は性格が豹変してしまうので、それ自体にリスクがある。しかし、それ以上に問題となるのが、「人格分裂による性格の変化」と「キメラウイルス感染者の性格の変化」が酷似していることだ。
T・C・S使用者がキメラウイルスに感染した場合、どちらが原因となって人格が変化しているのかを見極めるのが困難なので、「人格分裂」と考えられていた人物がキメラ化してしまう危険性がある。
人格分裂を発症しただけなのか? それともキメラウイルスに感染してしまっているのか? 上官から命を受けた主人公・アサヒは、キメラウイルス感染の疑いがある隊員と面談を行ない、発言と事実の違いから隊に潜む感染者を見つけ出していく。この感染者はランダムに決まり、それをプレイヤー自らが見つけ出すことになる。なお、下の2人がアサヒに面談の命を与える上官たちだ。
篠原タイキ
CV:天神英貴
アサヒの上官。ワルキューレ隊を含む多くの対キメラ迎撃部隊を総括する、国防自衛軍「特務機関ACID」の本部長。常に冷静沈着で、どんな事態にも動じる事は無い。
小長谷ミヤコ
CV:田中敦子
アサヒの直属の上司であり、司令官。
部下に対し厳しく接するため怖い人と思われがちだが、心根はよい。
厳しい物言いも部下を想ってのことのようだ。
限られた会話から真実を見抜け!
面談の対象となるのは八雲アイ、一之宮ルナ、柊ユエ、アマル=フランソン、クー=フランソンの5名の女性隊員。まずは下記のそれぞれを紹介したPVをチェックしてほしい。
PS4®『クロバラノワルキューレ』キャラクター紹介PV 八雲アイ(cv.三森すずこ)編
PS4®『クロバラノワルキューレ』キャラクター紹介PV 一之宮ルナ(cv.御伽ねこむ)編
PS4®『クロバラノワルキューレ』キャラクター紹介PV 柊ユエ(cv.橘田いずみ)編
PS4®『クロバラノワルキューレ』キャラクター紹介PV アマル=フランソン(cv.新田恵海)編
PS4®『クロバラノワルキューレ』キャラクター紹介PV クー=フランソン(cv.大橋彩香)編
面談パートではまず、彼女たちのなかから誰と面談を行なうかを選択。会話を通して選んだ隊員自身の話を聞くことができる。さらにアイから見たユエ、アマルから見たクーといったように、ほかの隊員についても質問可能だ。
面談全体での質問回数は限られているが、その割り振りは自由。1人に複数回質問をしても、5人それぞれに質問をしても問題はない。また、面談で得た情報はほかの隊員との面談中にも確認可能だ。決められた回数の面談を終えると、面談自体は終了。得られた情報から感染者を推理していく。
感染者は嘘をつくので、矛盾した情報があればその発信源となったどちらかが感染者。例えばユエが「最近アマルとの連携がうまくいっていない」と言っているのに対して、クーが「ユエとアマルの息が合っている」と話していればユエかクーのどちらかが感染者と推測できる。だが、これだけではどちらが感染者と決めることはできず証拠としては不十分だ。
ここにアマルからの「ユエとの連携がうまくいっていない」という情報が加わることで初めてクーが嘘をついているとわかる。
このように感染者を確定するには、3つ以上の証言が必要。感染者がわかったら、その根拠となる証言とともに誰にキメラ化の危険性があるのかを報告し、面談パートは終了となる。
なお、報告内容によってアサヒの評価は変化。高い評価を得られれば、大きな報酬を得られる。ちなみに、感染者は必ずいるわけではなく、「該当者なし」という報告も可能だ。
面談の助力となる裏取りと素行調査
この面談パートでは、嘘を見抜く助けとなる2つのシステムが用意されている。1つは男性隊員による「裏取り」。これは女性隊員たちの証言が、嘘か本当か文字通り裏を取るもの。1度の面談につき1回しか行なえないが、嘘の証言に対して使用できれば即感染者がわかる。そしてもう1つが、ワルキューレ隊の補充要員・葉月カナによる「素行調査」だ。
葉月カナ
CV:佐藤依莉子
給仕の仕事を兼任している、特殊部隊ワルキューレの補充要員。みんなの健康を常に気遣っており、食の楽しみを提供できるよう日々頑張っている。
この素行調査は特定のタイミングで行なうことができ、次の面談のときに調査報告を受けられる。調査が失敗に終わることはあるが、彼女自身が嘘をつくことはない。そのため調査成功時には証言の嘘を見抜くための「真実」が増えた状態で面談を行なえる。
なお、カナはワルキューレ隊として任務を遂行していくと、素行調査の成功率や調査できる人数を上昇させることが可能だ。
疑心暗鬼まみれになった先行プレイ
この面談システム、複数人の証言から嘘を探すという内容から、「正直者は常に正しいことを言い、嘘つきは常に嘘を言っているとする。さて、A~Dのうち嘘つきは誰か?」というような形式のクイズを連想する人もいるだろう。
だがサンプルROMで実際にプレイした感想としては、面談システムは上記のクイズとは似て非なるものという印象だ。その理由は「隊員の証言すべてを聞くことはできない」ことと「感染者がいないこともある」という点にある。
聞けなかった証言に決定的な嘘があったのか。それとも全員嘘をついていなかったのか。などと考え出すと、もうドツボにはまってしまう。とは言っても嘘を見抜けなかったことに理不尽さを感じることはない。「素行調査」の内容から最初に面談する相手を決め、一手一手ていねいに面談の道筋を決めていくのは一種のパズルを解いているかのようだった。
おそらくこの面談を進行する際の流れは、隊員全員分の情報を速やかに集めるのが有効だ。このときいずれかの隊員の証言に「裏取り」を行なっておくと、1人は真実を言う隊員か嘘をつく感染者が判明する。この「裏取り」の対象にした隊員を足掛かりにして証言を集めていくのがいいだろう。
ただ、1つ気になったのはプレイごとに感染者が異なるという点。感染者や人格分裂に陥った隊員は大きく性格が変わるが、それは当人が心の内に抱えているものが歪んだ形で表面に出てきたように思えた。本作が発売されたら、キャラクターのバックグラウンドにも想いをはせながらプレイを楽しんでいただきたい。
次回は、「タクティカル・フルイド・バトル・システム」を中心とする戦略性の高いバトルシステムを解説。本作のユニークポイントの1つなのでぜひ注目してほしい。
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クロバラノワルキューレ
・発売元:コンパイルハート
・フォーマット:PlayStation®4
・ジャンル:RPG
・発売日:2016年7月21日(木)予定
・価格:通常版 希望小売価格 7,776円(税込)
ダウンロード版 販売価格 6,912円(税込)
特別装丁生産限定版 希望小売価格 9,936円(税込)
・プレイ人数:1人
・CERO:C(15才以上対象)
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©藤島康介 ©2016 IDEA FACTORY / COMPILE HEART
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