待望の発売を迎えた『4皇』だが、ゲームの発売後もシリーズの10周年企画の情報など、まだまだ話題は尽きない。そこで最後となる特集記事第5回では、『戦国BASARA』のシリーズプロデューサー・小林裕幸氏とシリーズディレクターの山本真氏、そして『4皇』のオープニングテーマ「DOUBLE-DEAL」を担当するT.M.Revolutionへの2大インタビューをお届けする!
インタビュー PART.1
シリーズプロデューサー小林裕幸氏&シリーズディレクター山本真氏
小林裕幸シリーズプロデューサー(写真左)
山本真シリーズディレクター(写真右)
◆発売された率直な感想
小林裕幸氏(以下、敬称略):やっと発売することができたというのが、率直な感想です。本当にさまざまなプロモーションを実施してきて情報もかなり出せたと思うのですが、それでもまだ伝えられていないことはあります。ぜひゲームをプレイして、まだ発表されていないものを見つけてもらえたら、すごくうれしいなと。とにかく遊んでみてください。プレイヤー武将も全部で40ですから、極めようと思ったらいくら時間があっても足りないかもしれません(笑)。
山本真氏(以下、敬称略):ようやく発売することができてほっとしています。今回は本当にシリーズ最多のボリュームとなっています。ストーリーもたっぷりと入っていたり、難易度調整も調整し直していますから、初めての方だけではなく『4』をプレイしていただいた方でもやりごたえは十分にあるかなと思います。
↑プレイヤー武将は、シリーズ最多の40! 最初から全武将を使用可能なので、好きな武将でのプレイを楽しもう。
◆PS4™で『戦国BASARA4 皇』を発売した理由と実現できたこと
小林:さまざまなタイトルの発売とともにPlayStation®4の普及台数も伸びてきています。そんなPS4™をお持ちのプレイヤーのみなさんに、ぜひ『戦国BASARA』という作品を遊んでいただきたかったんですよ。開発スケジュールはキツイ部分もあったのですが、なんとかPS4™版とPlayStation®3版を同時に発売することができました。内容としてはまったく一緒でグラフィック面だけが異なっています。PS3®版も十分キレイですが、やはり見慣れてしまうとPS4™版のグラフィックはすごくキレイだなと思いますね。
山本:実現できたこととしては、やはりグラフィックにかかわる部分です。絵がキレイになったのはもちろん、敵兵たちの画面上での表示数が増えています。実際にいる敵兵の数というのは、PS3®版も表示されていないだけで、どちらでも変わりはありません。そこを変えてしまうと、アクションのやりごたえの部分が変わってしまいますからね。ただ、はっきり見えているという部分で、より戦場の雰囲気が出せたかなと。でも、安心してください。先ほど言ったようにアクションとしては変わっていません。あとは攻撃した際の敵兵のリアクションなどの表現でより勢いがあるというか、爽快感が増しているというのもあるかなと思います。さらに、PS3®版での2Pプレイ時は30フレームだったのですが、それがPS4™版では初めて60フレームで実現することができました。
↑グラフィック面の美しさは格別。ぜひ、PS4™版をプレイしてみてほしい。
◆あらためて語る『4皇』の魅力
小林:今回は千利休という新武将が増えて、プレイヤー武将が40になりました。新武将たちはどれもタイプが全然違うんですよ。刀や弓など武器で戦っている感は足利義輝が一番ですし、千利休はおもしろい技が多く空も飛べちゃいます(笑)。京極マリアは京極マリアで、方向性の異なるぶっ飛んだ遊び方ができますから、三武将三様の遊びの違いがありますね。スタンダードという意味では足利ですかね。技も多いし、強いです! ストーリー面は利休をプレイしたユーザーさんの反応が楽しみですね。また、『4皇』でプレイヤー武将として復活した武田信玄、上杉謙信、かすが、前田利家、まつは『3宴』のときと比べて技も変わっているので、プレイ感の違いも楽しんでもらえるかなと思います。もちろん、新ストーリーもありますしね。
山本:アクション面の利休ですが、使いこなすことでプレイ感がひと味変わるんです。使い勝手ははじめからいいのですが、超能力をつかいこなせるようになると、さらに化けますよ! また、既存の武将にも、さまざまな調整を入れています。ダッシュ中のアクションを増やしたり、空中で出せるようにしたりと、細かい部分でブラッシュアップしています。あとは、全員に固有技・改を用意しました。アクションの幅を広げるものをそろえていますので、使いこなしてもらえたらさらに楽しめると思っています。
小林:バトル面での大きな追加として「合戦ルーレット」もあります。時間のないなか、山本がこのアイデアを実現してくれました。
山本:合戦上にルーレットを背負った兵士がいて、その兵士を倒すとルーレットが回ります。その結果に応じてプレイヤーに変化が起きたり、天貨メダルをたくさん入手できたりなど、さまざまなことが起きるのが「合戦ルーレット」です。これは、『4』があったからこそ実現できたのかなと思います。いきなりにしてはぶっ飛んだ内容だとは思うのですが、10周年作品だし、思い切ってやってしまおうと。『4』があってからの『4皇』ですから、新しい遊びを何か提供したかったこともありました。これなら、『4』を経験済みの方も、今回はじめて遊ぶ方にも楽しんでもらえると思っています。
小林:稼いだメダルは見た目を変える衣装だったり、先ほど山本がお話した固有技・改などの入手に使います。プレイヤーの変化については、遊びの変わるものをたくさんご用意しました。爆弾兵や暁丸、直江兼続に変化するのですが、それぞれ技を豊富に用意しています。「合戦ルーレット」でしか使用できないのがもったいないくらい(笑)。
山本:なかには悪い効果が発生する出目もあり、強力な敵武将である「宮本武蔵」が出現し追跡者としてプレイヤーに襲い掛かったりもします。どの出目が出るかは本当にリアルラックによるので、そのあたりは本当にギャンブルですね。
↑合戦ルーレットによって戦場はめまぐるしく変化! ハチャメチャなバトルは『4皇』でしか味わえない!
◆社外とのコラボレーションが実現するまで
小林:『4』のときに『デビル メイ クライ』シリーズのダンテとバージルとコラボさせたのですが、これが思った以上に評判がよかったんです。オリジナルの衣装ももちろんあったのですが、直虎のウェディングドレスなんかも盛り上がりましたし、今回はここをもうちょっと強化したいなと。自社だけではなく他社さんも巻き込んでのコラボを実施するのはかなり苦労しましたが、『テイルズ オブ ゼスティリア』、「T.M.Revolution」、「新日本プロレス」とコラボを実施できたのは大きかったなと思っています。『テイルズ オブ ゼスティリア』はプロデューサーの馬場さん(馬場英雄氏)とは交流があって、ファン層も近いよねという話はしていました。いずれ何かやりましょうという流れの中で、今回はタイミングがうまくはまったこともあって、すんなりと実現できました。「T.M.Revolution」コラボは、オープニングテーマをお願いしていることもあり、こちらもスムーズに決まりました。とはいえ、これはいきなりのお願いだと厳しかったはず。この10年、ずっとシリーズのテーマソングを歌ってもらっていますし、イベントにも出演していただいています。お互いが理解しあっているからこそ実現できたんだなって思っています。ゲームに出たい(※TVアニメでは酒井忠次の声を演じた)というのはよく聞くのですが、その難易度はかなり高くて。そんななか、先に衣装がゲーム内に出てしまいましたね(笑)。「新日本プロレス」コラボは、もともとつながりがあったのもありますが、会長さんが『戦国BASARA』シリーズをすごく気に入ってくださっているんです。そこで、コラボを提案させていただき、無事に実現させることができました。
↑数あるコラボのなかでも、ユーザーから最も反響があったのがT.M.Revolutionとのコラボ! 「HOT LIMIT」の衣装に身を包んだ徳川家康は見逃せない!
◆シリーズ10周年と今後への抱負
小林:7月21日(火)に10周年記念ニコ生「戦国BASARAシリーズ10周年記念 特別生放送」を放送できたことが、まずはうれしかったです。ほぼほぼ10年お世話になった方々と一緒にイベントができてよかった! そこでは、さまざまな10周年企画を発表しましたので、ご覧になられていない方は今からでもタイムシフトで見てもらえるとうれしいですね。あと、8月20日(木)からは舞台「戦国BASARA vs Devil May Cry」の公演がスタートします。「戦国BASARA」の舞台はスタートして6年になりますし、先駆け的な存在だと思うんです。ここからさらに何か新しいことができないかと考えたときに、「vs(バーサス)」というアイデアがおもしろいと思ったんですよ。最近は映画やアニメでもバーサスものが増えてきて、勝手にバーサスブームが来るなと感じているので、舞台で先駆けておこうかなって(笑)。見どころとしては、やっぱり2作品のキャラクターたちが戦うところですね。伊達政宗とダンテが戦いますからね。しっかり勝敗もつきますよ。
山本:出演する武将、キャラクターたちは全員個性的ですから、見ていてすごく華やかだと思います。今まで「戦国BASARA」の舞台を観ていた人も「こういうふうなおもしろさがあるんだ」というような新感覚で楽しめると思います。舞台とは別の話になりますが、ゲーム内では伊達政宗と真田幸村の物語はもっと描いてみたいですね。まだ描けていない時代もありますし、まだまだおもしろいことができると思っています。
小林:新武将の利休がまだ絡んでいるキャラクターが少ないので、もっとたくさんのキャラとの絡みを見せられたら楽しいかなと思います。ほかにも描きたい武将はたくさんいるんですよ。小説で濃姫と蘭丸が出たりと、『4皇』の世界では全員生きていますので、出る可能性はしっかりと残しています。
◆ユーザーへ、そしてシリーズの10年を駆け抜けた政宗、幸村へメッセージを
山本:シリーズ1作目を立ち上げたときは「2時間でストレスを解消できて楽しいもの」というものを目指して制作していました。それは『4皇』でも変わっていません。初めての人でも1本のストーリーが2時間でクリアできると思いますし、ひとりでも、みんなでワイワイ言いながらでも、笑いながら遊んでほしいですね。本当に入りやすい作品だと思うので、楽しみつつストレスも解消してください。政宗、幸村へのメッセージとしては「お世話になっています!」と頭を下げなければいけませんね。
小林:シリーズが長く続いていると、途中からだと入りにくいなという方もいるかと思いますが、PS4™やPS3®を持っていたらぜひ一度『4皇』を触っていただきたいです。きっと楽しいゲームだと感じていただけると思っています。シリーズは10年目を迎えましたが、ずっとついてきてくれているユーザーのみなさんには、本当に感謝しています。引き続き、『戦国BASARA』ではまだまだいろいろなことを実施していきますので、応援よろしくお願いします。僕の政宗、幸村へのメッセージは、「まだまだよろしく」という感じですかね(笑)。
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インタビュー PART.2
T.M.Revolution
T.M.Revolution西川貴教氏
◆『4皇』のオープニングテーマ「DOUBLE-DEAL」に込められた意味
みなさんご存知のとおり『4皇』には、ルーレットが発動する新システムがあります。そのギャンブル性から、一か八かのようなところをテーマにしてみました。どの武将も史実では若くして命を落としていたりするんですよね。その燃え尽きるさまのようなものを楽曲であと押しできたらと思っています。
◆ゲームを見たときに感じたこととは
あいかわらずの高いクオリティだなって思いました。武将ごとに合わせたバサラ技はもちろんなのですが、「合戦ルーレット」というギャンブル性の高いシステムが実装されたので、同じフィールドでも何回も楽しめるところが魅力的ですよね。結果によって出る遊びや演出があるので、今まで以上に長く遊べる要素が増えているなと思いました。新プレイヤー武将だと、注目度が高いのはワビ助とサビ助の2人の人格を宿す千利休だと思うのですが、僕は艶っぽい京極マリアが気になります。まだプレイしていないので、作中でどんな声を出してくれるのか楽しみです。『戦国BASARA』は全体的に女性キャラクターが少ないので、そういった意味でも新たな女性武将はとても魅力的だなと思います。とくにProduction I.Gさんが手がけるアニメ版のマリアはむっちりしているのでいいですね。僕は個人的にBMIが22以上ある人が好きです。理想は気をつけをしたときに、腿の間にすき間がない感じ。無理なダイエットは絶対ダメです!!
↑千利休、京極マリアともに魅力たっぷり。ストーリーにも注目してプレイしてほしい。
◆『戦国BASARA』とともに歩んだ10年間を振り返る
「crosswise」という楽曲で『戦国BASARA』と出会いました。正直な話をすると、そのときはここまで長く愛していただける作品になるとは思いもしませんでした。こうして10年という長い間ファンのみなさまがついてきてくださっているのは、やっぱり制作スタッフの努力や苦心があったんだなと感じます。ユーザー目線というか、楽しんで作っているからこそ長く愛していただけるものになっているんだなと。そして、個性的な武将を支えるキャストのみなさんとの組み合わせの妙によって、もともと魅力的な武将たちがさらに何倍も生きたものになっていくんですよね。だからこそ、ゲームを飛び出してアニメや舞台をはじめ、さまざまなものになったんだと思います。『戦国BASARA』って、いわゆるゲームから派生したクロスメディアで展開される模範的な作品ですよね。各作品に期待しているみなさんの予想をいい意味でいかに裏切っていくか。支えてくださるファンが斜め上から殴られる感じの、制作スタッフの意地のような戦いがおもしろいです。(『4皇』には千利休がサイキッカーとして登場するなど)そういう加減のあまりわからないぶっ飛びかたこそが『戦国BASARA』の魅力だと思っています。小さくまとまり始めると逆におもしろくないですし、『戦国BASARA』らしくない。今年は10年という節目ではありますが、これは通過点だと思います。今後やってくる15周年、20周年というものに向かって、どんなものを見せてくれるのか。僕も期待が高まっています。ちなみに、戦国武将が天下統一するシミュレーションゲームって、それこそPCゲームの頃からあるじゃないですか。史実や歴史を扱った作品が数多あるなかで「いかに史実を裏切っていくか」というのが『戦国BASARA』と出会ったときに感じたことだったんですよね。でも、そこがこの作品の最大の魅力で。歴史学者の人あたりは、ふざけるなと言っているかもしれませんが「そんなことを気にするゲームじゃないでしょ」と言えるコンテンツになれたことがスゴイと思います。僕も「戦国」という同じテーマで10年間曲を作り続けてきましたが、開き直らないとできないですからね。逆に「何が悪いの?」というような開き直り感を、今後も大事にしていけたらいいなと思っています。
↑どんなことが起きるかわからないドキドキ感が『戦国BASARA』シリーズの真骨頂!
◆この10年間で印象深かったエピソードは?
『2』ぐらいのころだったと思うのですが、シリーズプロデューサーの小林さんが「どうしてもアニメをやりたい」って言っていたんですよ。僕としては、オープニングムービーやタイトルバックの映像も気に入っていたのでアニメにこだわる必要はないのになって思っていました。その後、劇場版やTVアニメシリーズになって動く映像を見てからは、その考えは変わりました。アニメーションで『戦国BASARA』のキャラクターたちを描くことで、ゲームをプレイしたときの感情移入の仕方が違ってくるんですよね。キャスティングもそうですが、各キャラクターがのちのち育っていくことを想定して作っているんだと感じました。
◆今後やってみたいこと、そしてシリーズファンへのメッセージ
TVアニメ「戦国BASARA Judge End」で、僕もついに念願だったいちキャラクターの酒井忠次として登場することができました。次作こそは、自分が演じる武将でプレイしてみたいです。TVアニメ版をご覧になった方ならおわかりかと思いますが、ザビーとどんな関係になるかによってだいぶ立ち位置が変わると思います。プレイヤー武将として登場するのは『戦国BASARA』とともに歩んだ10年間、ずっと抱き続けた夢なのでいずれなってほしいです。
みなさんに愛でていただいたおかげで『戦国BASARA』とともに10年間歩んでくることができました。この10年を振り返ると僕自身もいろいろと思うことはありますが、作品に寄り添う形で楽曲を提供し続けてこられたことがうれしいです。ちょうどいまツアー中だったりするのですが、その公演のなかでも『戦国BASARA』の楽曲は、おのずと大事な部分で披露する機会が多かったりします。それほどT.M.Revolutionにとって『戦国BASARA』は、切っても切れない存在になりました。最新作『4皇』は、これまで以上に何度も繰り返し遊んでいただける作品になっていると思います。楽曲も同時に楽しんでいただきつつ、ぜひ末永くプレイしてください!
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・ 発売元:カプコン
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PS4™6,990円(+税)、[衣装21式道楽箱]11.990円(+税)、ダウンロード版6,990円(税込)
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