ゾンビだらけの街でサバイバルを楽しめるゲームとして海外で大ヒット、日本でもコアなゲームファンから注目を集めるPS4™用ソフトウェア『ダイイングライト』。ゾンビ(感染者)から身を守るために武器を作ったり、食糧を探したりしつつ、生き延びていくのがサバイバルものの面白さ。本作はそこに昼と夜で大きく変わるプレイ感覚や、街を縦横無尽に移動できるパルクール要素が加わり、独特のプレイ体験が生まれている。
本日から始まる特集では、PlayStation®.Blogスタッフが序盤を実際にプレイし、その様子や所感などをじっくりとお伝えしていこう。
■実はドラマもすごいんです! 波乱含みのオープニング
ゲームを始めると、いきなりスカイダイビングの場面。眼下に広がるのは荒れ果てた街の姿。そして降下して早々に、主人公はゾンビ(感染者)に噛まれてしまう──。
そんな波乱含みのシーンで幕を開ける『ダイイングライト』。意外に思われるかもしれないが、本作はストーリーにもとても力が入った作品だ。プレイレポートに入る前に、まずはゲーム開始時点の状況を簡単に説明しておこう。
舞台となるハラン市では、ウイルスの流出によるゾンビパニックが発生。市が外界から遮断されて2か月が経過していた。世界救援活動会(GRE)は、プレイヤーが操作する主人公クレインにある任務を託し、この街へ送り込む。だが主人公はあっさりと感染者に噛まれてしまう(なかなか珍しいタイプの主人公ではある)。
そんな彼を助けてくれたのは、”タワー”に身を寄せていた街の生存者たち。GREが街に定期的に投下しているアンティジン(ゾンビ化を遅らせる薬)によって、彼らはなんとか「人間」であり続けていた。
主人公がこの街で生き延び、任務を遂行するためには、タワーの人々に信頼され、コミュニティに溶け込む必要がある。しかし任務の遂行のためには、そんな彼らを欺かなくてはならないことも……。
いかがだろうか? ベースはいわゆるゾンビものだが、一風変わった緊張感が加わっており、興味深いお話が展開していきそうな期待感がある。もったいぶらずに書いてしまうが、本作はその期待にしっかりと応えてくれるので、興味を持たれた方はぜひプレイしていただきたい。
■ただ戦うだけでは生き残れない。触らぬゾンビに祟りなし
というわけで、主人公はタワーの人々の頼みに応えたり、GREからの任務を遂行するため、この危険だらけの街を西へ東へ奔走することになる。だが、その行く手を阻むのが感染者たち。昼の間は動きが緩慢で、一体一体はさほど脅威ではないが、数が集まるとやっかいな存在になる。
とりあえず目についた感染者を攻撃してみると……これが本当にしぶとい。一度倒れても、すぐに起き上がってくる。しかもこちらに掴みかかり、地味に体力を奪ってくるのだ。このゲームに登場する武器は、耐久度や修理可能な回数が設定されており、無限に使えるわけではない。無理に倒さなくてもよい敵に武器を使うのは、明らかにもったいないのだ。
■道なき道を切り開くパルクールアクション
しかし、街のほとんどの場所は感染者で埋め尽くされている。ではどうやって「西へ東へ奔走」すればいいのか? ──そこで役に立つのがパルクールアクション(フリーランニング)だ。感染者たちは基本的には道路などの低い場所にいるため、建物の屋根や、自動車の屋根など、屋根伝いに移動すると比較的安全。ときにはベランダなどで感染者と遭遇することもあるが、動きが鈍いので横をすり抜けることも容易だ。
屋根から屋根へジャンプしたり、向こう側に飛びついたり、ゴミ袋やトタン屋根など、柔らかいものの上に落ちて落下のショックを軽減したり。ピンチのときは、対岸まで届くか確信の持てないままジャンプをすることも。このあたりの感覚は、いわゆるジャンプアクションゲームにも通じるところがある。
また、パルクールアクションを駆使することにより、自分なりのミッションクリアの方法を生み出せることも本作の面白さのひとつ。マップに表示された目的地に到着さえすれば、途中のルートは自由。目的地の建物の壁面をよじ登ってもいいし、別の建物屋根伝いに接近してもいい。あるときはジャンプに失敗し、偶然落ちてしまった場所がミッションの目的地、などということもあった。
どれかが決まった正解なのではなく、プレイヤーが見つけたものが正解ということなのだろう。
■感染者だけでなく、人間と戦うことも……
廃墟となった街で「ムチャクチャ暴れる」ゲームと思われているかもしれない本作だが、ここまでお伝えした通り、ゲーム序盤は武器も貴重で、主人公の戦闘能力も低い。ふだんはいかに戦闘を回避し、武器の材料となる物資を節約するかが思案のしどころとなる。しかし、主人公の行く手を阻むのは感染者だけではない。社会の秩序が崩壊した今、凶暴性を露わにした人間たちも恐ろしい敵となる。
彼らの動き、スピード、パワーは感染者とは根本的に異なる。特に武器を持っている人間は、こちらの攻撃を防いでしまうので、ちょっとやそっと殴ったくらいでは倒すことができない。そのうちに主人公もバテてきて、画面の端の方から視界が狭まってくる……。
動画でチェック! 「生き延びるための戦い」
ここで、本作のサバイバルの一端がわかるプレイ動画をご紹介! 感染者、そして人間とどのように対峙するのか、その違いがおわかりいただけるだろう。戦闘後のお楽しみ、戦利品漁りも合わせて確認することができる。
※ PS4の実機上では解像度1080pだが、この動画上では解像度720p
こんな具合に、感染者の群れや強敵と戦う場合は、武器やアイテムを惜しまずに使うことが身の安全につながり、結果的に物資を浪費せずにゲームを進めることができるようだ。そしてキャラクターを成長させ、各種のスキルを習得した暁には、戦闘の様子もがらりと変わっていく。動画で使っている武器の攻撃力は30程度だが、この世界には攻撃力1000を超える武器も存在する。その使い心地たるや……それはぜひ自分の手で確かめていただきたい。
序盤をプレイしただけでも、その先に待つもののポテンシャルがひしひしと伝わってくる本作。つい夢中になってパルクールやミッション、ときに戦闘に没頭してしまい、気がつけば夜になってしまった(ゲーム内でも現実でも)。
だが、「気がつけば夜!!」はこのゲームでは命取り。特集第2回では『ダイイングライト』の夜の恐ろしさをお伝えする。
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